下剋上の如く

 今年のプロ野球も日本シリーズでソフトバンクが勝利して幕を閉じました。圧倒的に優勢という事前予想がありましたが、DeNAがことのほか善戦しましたね。そこで、一言苦言を呈したいことがあるのです。実はこのDeNAは、セリーグで3位だったのです。野球ファンはよくご存じでしょうが、全日程を終えたにもかかわらず、クライマックスシリーズというプロ野球機構の定めた日本シリーズ出場のためのトーナメント戦が別建てであるのです。これはシーズンを終えて3位のチームと2位のチームが先ず戦い、2勝したほうが次に1位のチームと決定戦を行うのです。そもそも、年間144試合をこなして順位が決定しているのに改めてまた、日本シリーズの出場権を賭して別建ての試合をするその合理性の欠如した仕組みに文句を言いたいのです。これはくれぐれも言っておきますが、2位の阪神が3位のDeNAに負けたからいうのではありませんよ。その制度はよく理解しているつもりですし、最後まで野球を面白くするという意図はわかっています。しかしですよ、圧倒的に勝ち上がった広島が負け、圧倒的に勝ち上がったソフトバンクが、セリーグの3位チームと日本一を決するシリーズで対戦するその不可解さがどうにも消化不良なのです。もちろん、DeNAには敬意を表します。短期決戦を2度までも制覇して、権利を勝ち取ったのですから。では、何が理解できないのかというと、一応ソフトバンクが優勝してパリーグの覇者が日本一になったということは良かったのです。これがもし、DeNAが完全下克上で日本シリーズを制していたら半年間で144試合の激戦を経てきた意味はどこに残るのでしょうか。相撲でいえば14連勝の白鳳が7勝7敗の豪栄道に負けて勝ち越しを決められ、おまけに優勝を持っていかれたとしたら、いかがなものでしょうか。日本の歴史でいうと、本能寺の変で織田信長を討ち、1日にして明智光秀が天下を取り、栄華を極めたようなものです。光秀は早々に秀吉によって打ち取られるのですが、同じぐらいのサプライズにならないでしょうか。私の意見としては、1位から3位までという中途半端ではなく、どうせなら全日程を終えた時点で1位から6位までのすべてのチームでトーナメントを行い、その優勝者が日本シリーズに出ればよいと思うのです。或いは、2位から6位までのチームでサバイバル戦を行い、勝ち抜いたチームと1位チームが日本シリーズの出場権を賭けて戦えばよいと思うのです。どうせならタイトルも変えましょう、日本下剋上シリーズと。現行制度の延長線上ならクライマックスシリーズは、せいぜい2位と1位だけの戦いでよいのではないでしょうか。これまでのCSの歴史を紐解くと3位球団が突破したのは初めてのことなのですが。結局、阪神と広島がだらしがなかったという結論ですか。
 さて、それはそれとして世間に目を向けますと総選挙も終わり、自民党の圧勝という結果でありまして、野党の体たらくばかりが鼻につく選挙でありました。ここでも下剋上はならず、与党の過半数越えは変わりませんでした。希望の党にしろ、民進党にしろ、党内の方針さえも纏めることもできず、立憲民主党の躍進はあったものの、右往左往するばかりの選挙でありました。自民党主導の改憲論議が独り歩きして改悪憲法にならぬことを祈るばかりです。世界全体が平和になるとはとても考えられず、日本を取り巻く世界情勢がどのように変わるのか、子々孫々の行く末を案ずるばかりです。えっ?その前に自分の身を案じろと?おっしゃる通りです!背筋をピンと伸ばして上を向いて歩きましょう!