現実 VS 妄想

もう皆さんもご存じの将棋界で藤井聡太四段の快進撃が止まりません。初対局から29連勝と、若干14歳の勢いが続いています。連勝が進むとともに最初は小さなニュースでありましたが、今やその勝利がトップニュースになっています。29連勝では号外も出ました。テレビの速報でテロップも流れました。頭脳明晰な天才少年に世間はくぎ付けになっています。さて、この出来事の傍らで実は、電王戦というロボット対人間の対戦である対局で、ポナンザというAIロボットが佐藤天彦名人と対戦して、なんと、ポナンザが勝利を収めていたのです。ポナンザとは人間が入力し得るあらゆる対局のデータをインプットされて、そのデータをもとに差し手をAI自らが考え、人間と対局していくのです。そして、対局に際しては人間の手を借りずに勝利したのです。これ、どうでしょう。人間が作ったものに人間が敗れたのです。物理的な力勝負で圧倒したのではなく、知能で勝利してしまったというところに少しの恐怖を覚えるのは私だけでしょうか。昔からSF映画などでロボットとの勝負は、様々に展開されてきましたが、大方は、人間の勝利でハッピーエンド、めでたしめでたしだったのです。ところがこのようにAIロボットにその知能で敗れてしまうと、もしかしたら何れ、人間がロボットに支配をされてしまうのではないかという危惧が生れてくるのです。今は、ロボットは人間が作って操作しているのですが、ロボットを作るロボットができればもう人間は必要なくなるのです。そこに人間以上のAIが備われば・・・・えっ!?怖い話でしょう?国家間の戦争も、もし、人間に代わってロボット同士の戦争になったらどうなるでしょう。人間が死ななくていいのでは?とんでもない!世界中が瓦礫と化し、人間が生きるための食料資源が壊滅してしまい、もはや、地球滅亡に等しいのです。ロボットが電気を作り、生存のために供給して食料がなくても生存して行けば、ロボット社会の出来上がりです。ポナンザ勝利の驚きとともにふと、妄想の中での恐怖を感じた一瞬でした。
 人間とロボットの根本的な違いは何でしょう。それは、人間特有の喜怒哀楽ではないでしょうか。そう、感情です。ロボットには感情がありません。だから、論理的な行動はお手の物なのです。もし、ロボットに感情を入れたらどうなるのでしょうか。圧倒的に人間の勝利になるかもしれません。人間は、火事場の馬鹿力を発揮して思わぬ能力を出したり、瞬時の判断で裏をかいたり、嘘も方便、嘘によって相手の戦意を萎えさせるかもしれません。ロボットが戸惑うほどの思考の変遷を発揮することでしょう。現に今がそうなのですから。そんな人間の感情という複雑な思考回路は、人間同士でも理解不能、イレギュラー満載であり、それを論理化できる人が現れれば、それはそれで大きな発明になるかもしれないですね。将棋やスポーツ、勝負の世界では、結構その勝敗は感情がコントロールしているのです。スポーツで突然崩れて負けるのは、余計な感情が現れるからです。あと一つのアウトで勝利する、このパットを入れれば勝利する、あと5km走れば金メダル、などと思った瞬間、想定外の悪い結果を呼び込んでしまうのです。ロボットのように脳にインプットされた手段、手法を淡々と実行すればよいことを、私たち人間は不必要な脳を動かして悪い結果に甘んじるのです。人間の脳はAIで完結できるでしょうか。ロボットに変身してもう100年生きたいですね。それはむりむり!そのころには地球が滅亡しているかもしれませんが。